高齢者問題についてのQ&A
Q1:母は85歳です。兄夫婦と一緒に住んでいます。数年前から認知症になっています。最近気づいたのですが、兄夫婦は、母の預金を勝手に引き出して使っているようです。私が問いただすと、兄は「母の介護をしていないお前が口出しするな。」と怒ります。兄のほかに、私には兄弟はいません。どうすればよいでしょうか。
A:お母さんの財産を守るためには、後見人をつけることが考えられます。後見人は、お母さんの預金などの財産を守ります。お母さんに介護が必要なら、介護サービスの利用契約を結ぶこともできます。後見人をつけるには、家庭裁判所に後見開始審判の申立をします。多くの場合、親族が後見人になります。しかし、あなたとお兄さんとがけんかになっており、他に兄弟はいませんから、第三者が後見人になるのがよいでしょう。社会福祉士、司法書士、弁護士を後見人にするのがよいと思います。
お母さんの預金を守るための簡易な方法として、「社会福祉協議会」にお母さんの通帳を預かってもらうという方法もあります。これは「地域福祉権利擁護事業」と呼ばれています。
Q:最近、母は私に、兄がたたくと愚知をこぼします。先日は、母の顔に、殴られた跡のようなあざがありました。兄を暴行罪で警察に告発することはできませんか。
A:「地域包括支援センター」に相談してみてください。伊万里市では、地域包括支援センターは、市役所の1階にあります。地域包括支援センターは、必要な場合、虐待の事実があるかどうか調査します。虐待がひどい場合、市町村長は、お母さんを一時的に保護する施設に入所させます。
お兄さんは、介護でストレスがたまっていませんか。介護をしている人は、精神的にも体力的にもとてもつらい思いをしています。お兄さんのつらい気持ちを受け止めてあげることも大切です。地域包括支援センターは、介護をしている人からの相談にも応じています。
このように、地域包括支援センターは、高齢者のさまざまな問題の解決のため、重要な役割を果たしています。しかし、残念ながら、どこの地域包括支援センターも多くのケースをかかえ、人員も予算も不足しています。
司法は「北風」、福祉は「太陽」です。このような事案では、太陽になってくれる福祉の専門家の力をお借りするのをお勧めします。刑事告発して、お兄さんに北風を吹き付けても、根本的解決にはならないと思います。





