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弁護士法人いまり法律事務所

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弁護士費用保険にも種類があります

明治時代の民法起草者の1人,穂積陳重博士の『法窓夜話』に,こんな小話が出てきます。

・・・
クリーヴ(Cleave)という有名な弁護士が或時被告となって自分で弁護をしたが、最後の弁論を次の如く始めた。
閣下,余は今(い)ま自己の訴訟を自ら弁護せんとするに当り,あるいは彼の“He who acts as his own counsel has a fool for his client.”なる諺の適例を示さんことを恐れるのであります……
裁判長ロールド・リンダルスト(Lord Lyndhurst)は彼を遮(さえぎ)って,
クリーヴ君,御心配には及びません。あの諺は,あなた方弁護士諸君が作られたのであります。
・・・

ちなみに,この小話の前に,同種の諺の説明も出てきます。

He who is his own lawyer has a fool for his client.(イギリス)
大意,自分自身を弁護しようとしても上手くできないものだ,といった意味です。

Lyndhurst裁判官の言葉を今風に言い換えれば,「そんなのは弁護士のポジショントークだろ」でしょうか。

しかし,弁護士の立場から言わせてもらえば,諺の理が半分,Lyndhurst裁判官の理が半分,というところだと思います。
確かに弁護士であれば訴訟に必要な法的知識は持っているはずです(足りない知識があっても勉強の仕方はわかります)が,
「自分自身のことは客観的に判断できない」ということも否定はできません。
日本では「岡目八目」といわれますね。

私だったら,自分が当事者になる事件の弁護は,できるだけ他の弁護士に依頼したいです。
自分自身の時間を使って対応するより,そちらの方がよいと考えるからです。
特に,弁護士費用保険を利用すれば,弁護士への依頼のハードルが一気に下がります。

そういうわけで,今回は,弁護士費用保険の話題です。
ただし,個別の保険会社や保険商品の宣伝をする意図ではありませんので,固有名詞を使うのは避けます。

また,この記事は2019年4月時点で書いていますが,弁護士費用保険の状況は日々動いていきます。
関心がある方は,保険会社や保険代理店に確認されてみてください。

さて,「弁護士だったら弁護士費用保険に入る必要はないですよね?」と聞かれることがありますが,そんなことはありません。
むしろ,「自分ならこれに入っておきたい」というものがあります。

それは,「日常生活被害事故」の弁護士費用を補償する特約です。

まず,弁護士費用保険にも種類がありますので,少し整理します。

弁護士費用保険は,もともと自動車保険(任意保険)の特約としてスタートしました。
交通事故被害による損害賠償請求をする場合の弁護士費用を,保険から支出できる,というものです。
現在でも,このタイプが最大多数でしょう。
その後,契約形態や補償の範囲について,様々なタイプが増えてきました。
契約形態では,自動車保険以外の保険(例えば団体保険)の特約であるタイプ,特約でなく単独型の弁護士費用保険のタイプなども登場しました。
保障される範囲については,契約の種類により,日常生活被害事故をカバーするタイプ,一般民事事件をカバーするタイプ,交通事故刑事事件の私選弁護費用をカバーするタイプなどが登場しています。

これらのうち,私が加入しておきたいと考えるタイプは,
「自動車保険の特約で,日常生活被害事故の弁護士費用をカバーするタイプ」
です。

これは,日常生活における偶発的な外来の事故により,損害を被ったため,相手方に対し損害賠償請求をする場合に,その弁護士費用を保険から支出できる,というものです。
日常生活被害事故の例を挙げると,犯罪被害,自転車事故被害,部活動中の事故被害などです。

こうした事故は,突発的なものなので,事前に備えができません。
相手方への請求に自分自身の時間を使っても,その分普段の生活や仕事ができなくなるので,金額に換算しにくいマイナスが拡大してしまいます。
弁護士に対応を任せてしまった方が合理的です。

自動車保険の特約という形であれば,既存の自動車保険に追加するだけなので,手軽で加入しやすいと思います。
このタイプは,保険料が比較的安いのもメリットです。

日常生活被害事故も含む弁護士費用特約を選択できるかどうかは,加入している保険会社によるので,確認をしてみてください。

ちなみに,もう一つ,私が加入したいと思う自動車保険の特約として,個人賠償特約(個人賠償責任特約)があります。
これは,自分の加害事故による被害者への賠償責任をカバーするものです。

弁護士費用保険に話を戻すと,前述のように,一般民事事件をカバーするタイプもありますが,個人が加入したい場合,基本的に単独の保険契約が必要になります。
ご関心のある方は「弁護士費用保険」でインターネットで調べてみてください。

また,参考として,日弁連(日本弁護士連合会)の資料のリンクを貼っておきます。

・リーフレット「弁護士費用保険(権利保護保険)」(2018年6月1日改訂)
https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/legal_aid/data/right_protection180601.pdf

・特約に弁護士費用が付いている保険(参考)
https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/legal_aid/data/bengoshi_hiyou_insurance.pdf

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